山野・史跡探訪

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help リーダーに追加 RSS ヒツ沢奥左俣(ちょっと見)

<<   作成日時 : 2009/09/21 12:28   >>

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那須岳(16:43)
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年月日: 2009年9月20日(日)

行程: 落合・標高600m(07:17)〜西俣沢取水堰・標高840m(08:17)〜尾根越え登路となる沢出合い・標高900m(08:52)〜稜線・標高1580m(11:15)〜ヒツ沢西俣へ降下・標高1430m(11:51)〜断崖で行き止まり・標高1380m(12:10)〜稜線に復帰(13:18)〜西俣沢右俣に復帰(14:50)〜西俣沢取水堰復帰(15:13)〜落合に帰着(16:08) 

昨年ヒツ沢奥二俣から尾根越えで西俣沢に脱出する際、ヒツ沢左俣に複数の段からなる滝があるのが見えた(ような気がした。)。地形図で見る限り、標高1350m〜1420mの間と思われる。あの存在を確かめてみたいものだが、難易度が高い場所だ。危険且つ藪漕ぎを強いられるヒツ沢大滝の高巻きルートはもう二度とやりたくない。目の前をチシマザサを押し倒しながら巨岩がズンズンと転がっていった光景が忘れられないのだ。運が悪ければグシャッと潰れてあの世行きだったろう。

危険度の観点では前回帰りに辿ったルートを逆に辿る方が優る。前回尾根から西俣沢に下る過程で標高1,300m付近から真っ直ぐの勾配一定の涸れ沢を下った。この涸れ沢は標高1300m以上で勾配がきつくなるが、最後まで利用して登れれば藪漕ぎの労を最小限に抑えることができる。地形図で検討した段階では標高1480m辺りで尾根上にでると思われた。問題は4つ。@尾根上到達地点から如何にして1505mポイントに抜けるか。前回は尾根上でチシマザサのトラップにはまって抜けるのに時間を要した。Aヒツ沢左俣の標高1350mへの下降は可能か。沢に下りる直前が急勾配になっている。万が一のことを考えると重くても懸垂下降の装備は欠かせない。Bその後の行程は?ヒツ沢を下るのは避けたい。二俣のどちらかを遡行して大佐飛山か大長山に抜けられれば後はなんとでもなる。沢の遡行が技術的/体力的/時間的に困難であったり、もしくは体調の異変が生じれば同じルートを戻ってくる可能性が十分にある。一番の問題はCそもそも行く気力を維持できるか?最近は藪漕ぎを敬遠気味(元々決して好きではない。)。目的地までの車の運転も苦痛だ。先週なんか、自宅を出て鬼怒川温泉まで達したところで強烈な朝日を浴びて元気がなくなり運転できないくらい猛烈な眠気に襲われて山歩き断念。体調不良も原因の一つだが、山歩きしたいという欲求が湧かないのだ。

20日早朝、目覚ましをかけたがすぐに起き上がる気力が湧かなかった。今回はこれまで歩いた場所に較べて格段に難易度が高い。先人の記録が確認できないという点では中津川遡行よりも不安要素が多い。今度ばかりは何か良からぬ事が起きそうな気がする。格別に美しい景色に巡り合える訳ではない。廃れいくものの誘いもない。単純に深山を歩くというだけで、危険を冒して体力を消耗して傷だらけになってまで行く価値はない。深くて危険な山域を単独行するのはそろそろお終いにすべき年齢だという思いもある。無理ならばあっさりと退却することにし、明るい空に後押しされて気持ちに折り合いをつけて寝床から出た。

台風14号の影響で風が強い。北西風が吹いているため県北の県境は雰囲気悪く、山歩きするような天候ではない。木ノ俣川沿いの林道は路肩崩落で通行止めの柵があるが、開いていたのでそのまま進入。落合まで問題なく行けた。本日から渓流釣りが禁漁であるので落合には他に車無し。高所の雲と山をかすめていく雲の流れが逆になっているのが不思議だ。眠いのでしばらく寝て天候が回復するのを待つ。

目を覚ますと少し青空の範囲が広がってきているようだった。荷造り中に釣りにきた男がいた。禁漁時期を知らないところを見ると、こいつ鑑札持ってないな?尾根上に出る頃には風が収まることを期待して出発。

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左足の薬指の付け根と右足のくるぶし辺りに痛みを感じるので、慎重に歩いて1時間かけて西俣沢取水堰到着。通勤時に革靴で長距離歩くよりは足にやさしいみたいで、山歩き続行可能。できるだけ藪漕ぎしたくないので、最初から沢沿いに石伝いに遡行。沢靴を必要とする場面はなかった。

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西俣沢は多くの釣り客が入り込むので魚影が薄い。やっとの思いで生きている数少ない岩魚を持ち帰って食っちまうんだもんな。「俺が行ったからもう魚残ってないかも。」なんて自慢げに言うちょうちん野郎は立派な犯罪者であると思う。ゴミを捨てる馬鹿が多いのも問題だ。悪しき渓流釣り客に嫌気がさして、ここ数年源流釣行は年に一回あるかないかだ。監視の目が行き届かない源流は全て禁漁にしてしまっても良いかもしれない。

標高900mで方位を確認して西北西に伸びる涸れた支沢に入った。標高950m以上で水流がある。標高1030mで水流のある西向きの沢と分かれて再び涸れ沢に入る。ここまでは地形図で迷いやすい場所を検討済みなので、高度計でポイントを確認し方位を確認してミス無し。標高1,250m付近の見覚えのある場所に、昨年は無かったダケカンバの巨木が転げ落ちていた。

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標高1300mを過ぎると勾配がきつくなり岩盤剥き出しで小さな崖も数箇所あるが、適度に掴まるものがあるので登りは順調。沢底に藪はなく、最後の50mだけ密藪を分ける。沢を素直に詰めて達した場所は標高1,580mのコメツガに覆われた平坦地。予定地より100m上に出た訳だが、目的地に降下するには好都合だ。北西尾根を下れば目的地の上部に直接出られる。尾根上はまだ強い風が吹いていて寒い。迷わず北西に向かって降下開始。

1,580mポイント
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鬱陶しいコメツガ藪を抜けるとしばし快適な尾根下りとなる。沢に近づいても沢音が聞こえない。???。対岸の斜面にいるサルの喚き声が聞こえるのみ。果たして、沢底には水が流れていなかった(* ̄ロ ̄)!俺はいったい何しに来たんだ?左俣の様子を確認するという目的は達成したものの、全然嬉しくない。昨年二俣では水流を確認しているし、これだけ大きな沢なのに水流が無いなんて意外だ。この時点ではまだ二俣まで下るつもりだったので、巨岩の隙間にはさまった流木にしがみついて沢底に降下。

1420m付近
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水流はなくても迫力がある。いったいこんな巨岩どっから落ちてきたのか?チョックストーンなんてレベルではない。

その下部にも段差の大きな巨岩帯が連なる。足掛かりを探してなんとか下れるが遡行は難しいかもしれない。

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そして本命の崖上部でついに行き詰った。高さは二十m程度だが足掛かりがない。右岸に這い上がればチシマザサ藪を濃いで下に降りられるかもしれない。少し戻って藪の薄い場所に取り付いた途端、腿がピクピクしだした。またか。エネルギーと水分補給のタイミングの遅れで、少しハードな山登りをするとこの症状がよく起きる。少し頭も痛いし、心臓の鼓動も激しい。喉にかすかに痛みも感じる。おとといゲホゲホ咳をする客のいる車両に乗りあわせたからかな。あのとき感染していれば今夜辺り発症するかも。こんな場所でインフルエンザを発症したら助からん。急に弱気になってあっさり計画を放棄して来た道を戻ることに決定。という訳で肝心の崖の写真無し。


30分程度まめに休憩をはさみながらゆっくり登るうちに痙攣は収まった。登り返す途上で見えた流石山や旭岳方面の天候はまだ回復していないようであった。

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尾根越えポイントに復帰して安堵。那須野ヶ原が見渡せる場所なので携帯電話の電波状態が良好。予定を早めて下山する旨をメールして、西俣沢に向けて藪突入。結局、懸垂下降の装備も沢靴も山中泊の装備も使用せず。今年山中泊することは一度もないかもしれない。

夕方にはすっきりとした青空が広がり、百村からすっきりとした那須岳を眺めることができた。

後日談: 行動時間も標高総和もさほど大きくなかったのに翌日から丸3日間筋肉痛が続き、唇に軽くヘルペスが出た。19日と22日にアユ釣りして疲労と寝不足がたたったこともあると思うが、これだけ長い間強い筋肉痛を感じるのは滅多にないこと。21日は山の天候が良くなかったので、結果的に退却したのは正解だったと思う。

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