山野・史跡探訪

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zoom RSS 作原 〜 661.9mピーク 〜 近沢峠 〜 金原山 〜 唐沢GC 〜 田沼

<<   作成日時 : 2017/03/19 01:34   >>

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年月日: 2017年3月12日(日)

行程: 武蔵浦和駅(05:53)〜(埼京線)〜(06:05)大宮駅(06:12)〜(宇都宮線)〜(06:32)久喜(06:44)〜(東武伊勢崎線)〜(07:13)館林駅(07:15)〜(東武佐野線)〜(07:43)田沼駅 ・田沼駅前(08:05)〜(さーのって号野上線) 〜 (08:38)作原 〜 661.9mピーク 〜 近沢峠 〜 513.8 mピーク 〜 (14:40)金原山(14:50)〜六地蔵峠〜林山〜(15:45)325mピーク北鞍部で尾根離脱〜唐沢GC脱出(17:30)〜しまむら田沼町店〜(佐野合同タクシー、\1,000)〜(19:20)田沼駅(19:47)〜(20:16)館林駅(20:34)〜(21:03)久喜駅(21:20)〜(21:48)大宮駅(21:58)〜(22:09)武蔵浦和駅


尾根離脱後の唐沢GC内のドタバタで時刻を記した地形図を失くし、記録に残る時刻情報は一部のみ。事後に、あにねこさんが昨年12月に「さーのって号」を絡めて三床山から近沢峠までスマートに歩いていらっしゃる記録を見つけた。その筋の愛好家には既知の場所故に、自分が尾根歩きの詳細を記述する意味はなかろう。山歩きのみに関心がある方は無視してくなんしょ。

何年か前、ネット上でおつきあいさせていただいている方々のHPやブログで金原山近隣の岩稜が話題になったことがあった(多くが閑馬岩峰群なる呼称を用いているようだが、地理的に完全に閑馬に属してはいないのでこの記録上では単に岩稜帯と称す。)。金原山という存在を意識したのはその時が初めてである。地形図で確認して、奈良部山の尾根の南端にあるらしいことは判ったが、岩稜に興味がなかったため訪問することはなかった。自家用車を持たない身になると新たなスタイルの山歩きの可能性が生じる反面、行動範囲が限られる。公共交通手段を利用して山歩きできそうな候補地としてこの地が浮上した。東武佐野線の田沼駅とバス路線を絡めて上手いこと尾根縦走できないものかと調べてみたところ、佐野市が運営する「さーのって号」・野上線が存在する。行きの便は毎日運行。帰りはオンデマンド運行で予約が必要とのこと。確実に予定時刻に下山できる保証はないから帰りは尾根末端まで縦走して田沼駅まで歩くしかあるまい。

では朝方どこで下車するのがよかろうか。栃久保で降りて近沢峠から南下するのが無難な距離だが、それでは済まない個人的な思いがある。14年前、作原から小戸川右岸尾根を辿って奈良部山・丸岩岳・熊鷹山・根元山・氷室山を巡り、山中一泊して大戸川左岸尾根を南下して岳ノ山から作原に下山した。林道に適切な駐車スペースが見つからなかったため、小戸川沿いの何にも使われていない小さな空き地に車を置いたのだが、そんな所にも所有者がいた。山に取り付く際にバカ犬が延々と吠えまくったものだから警察に通報され、車の持ち主は自殺に来たに違いないと大騒ぎになってしまったのであった。遭難騒ぎや自殺騒ぎが大好きな人だったのかもしれない。警察が自車ナンバーから自宅の電話番号を割り出して女房から携帯電話番号を聞いて自分に連絡したらしいのだが、あいにく携帯電話はバッテリーが切れて繋がらず。そんな騒ぎが起きていたとは露知らず、後味の悪い思いをした因縁の場所でもある。14年前の取り付きの仕切り直しとして作原の林道を出発地とする。近沢峠まで一山越す労と時間を要するも、14年前歩けなかった作原から延びる峠道を辿ってみたいという欲求が勝った。

一旦尾根に上がってしまえば時間の許す限り稜線を辿るだけ。細かなアップダウンが多くて標高総和が大きいものの、体力的に三床山まで行くことは可能だろう。時間的に余裕がなくて途中で下山することになっても10km 以上舗装路を歩くことはあるまい。前週、栗橋駅から利根川散策して羽生駅まで歩いて体力的に長距離歩行に支障がないことを確認済み。12日は高気圧に覆われて微風とのことであったので予定決行。予備知識として烏ヶ森の住人さんの記録のみ仕入れて、岩稜がどの辺りにあるのか大凡の見当をつけておいた。


早朝の埼京線から見る埼玉の空はどんよりとしていた。北上するにつれて雲がとれ、すっきりとした青空ではないものの穏やかな晴天。田沼駅のホームに降り立っていきなり目の前に太陽光パネルが並ぶ光景に少々面喰った。駅前の平地が太陽光発電しか利用価値がないとはね。地形図では市街地が広がっているように見えるのだが、現場に立ってみると実に閑散として活気がない。事前のGoogle のストリートビューで確認できなかったバス停を探しに行った。駅前の駐車場はかつて有料だったらしい。旧料金所の前に「さーのって号」の停留所があることを確認して一安心。自動販売機のコーヒーを買いに駅に戻る途中で外人の兄ちゃんに丁寧な日本語で「この近くにコンビニありますか?」と尋ねられた。駅前なのにコンビニどころか商店の一つも存在しないのだ。我が田舎の川桁駅と大差ない。駅員がいてタクシーがあるだけ田沼駅の方がましか。

バス到着時刻まで時間があるので、駅前の観光案内板を見て近くの稲荷神社を訪ねてみた。こじんまりとした狛犬が構える裏口から入って表に回ると何やら賑わっている。参道を下っていくとたくさんの出店が準備中であった。本日は稲荷神社の初午祭が行われるとのこと。人の気配が感じられない街中に突如局所的な人の賑わいが出現する。JR佐野駅から歩いて佐野厄除け大師に詣でた時と全く同じ印象を持った。山歩きの帰りに寄ってみようか(結果的にはアクシデントで果たせず)。

マイクロバス「さーのって号」には最大で十人程度乗れる。この日は何らかの調査目的で佐野市の職員らしき人が同乗していた。降車を知らせる押しボタンは無い。乗るときに¥300払って作原で降りる旨を伝えた。途中から乗った客が他に2人。おじさんのザックから渓流竿が覗いているので釣り客らしい。でもバスから見える旗川には水が全く流れていない。いったいどこで釣りになるというのか。こんな大きな川が涸れ川になってしまうなんて栃木全体が乾燥して水気がないみたい。昔のこの辺りは水の確保が大変であったろう。


作原に近づくにつれて徐々に水量が増える。自分の感覚ではドジョウ掬いレベルの水量だが、そこかしこに釣り客がたむろしている。この日は旗川のヤマメ解禁日とのことで、漁協が大量に養殖ヤマメを放流しているのであろう。

作原停留所から北上して神社の北側で分岐する林道に入った。林道に荒れはなくスムーズに進行。道横を流れる細々とした水流に5、6cmの流線型の魚が走るのを見た。一応渓流相だから可能性があるとしたらイワナだが、とても自然繁殖できる環境とは思えないし、かといってこんなところに稚魚を放流することもあり得ない。自身にとってこの日一番の謎である。

標高350m辺り
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上記写真を撮影した場所から程なく現役林道の終点となり、その先は伐採・植林時に用いられた作業道が延びる。一定間隔で丸太を敷いて補強した様子が判るが、土壌が流失したり半分藪化して荒れており辿るメリットは低そう。作業道は標高370mから先に続く破線路が記された小尾根の左側の谷筋にあり、作業道を辿った時点で破線路と離れてしまっていた。そのことに気付かず、次の二股の中尾根に取り付いた(標高390m)。植林地ではあるが道はない。地形図ではそのように見えないが勾配がきつくて転落しそう。標高500m辺りで北側が切れ落ちていて、北側の660mピークが良く見える(14年前は660mピークの北側鞍部に登り詰めたらしい。未踏区間が残ってしまったけれども再びこの地に来る気にはならないだろう。)。


登る途上で標高500m辺りから見た660mピーク
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主稜上にはうっすらとした踏み跡があるのみ。630m級の2つのピークは岩がちで主稜上の最初のアクセントとなる。

661.9mピーク方面(630m級ピークから)
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661.9mピーク
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661.9m ピークの下りは稜線上に落ち葉や枯れ枝が積もる抉れた溝が続く。この溝はどういう訳か途中で主稜から離れて雑木の急斜面に向かう。適当に尾根筋を維持して進むとやがて左(東)側植林斜面に林業用の作業道が現れ、植林の幹にはモスグリーンの防護ネットが巻かれている。

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近沢峠に安全に降り立つ道は無いようだ。適当に峠東側の植林斜面を下って擁壁段差の小さい場所から飛び降りた。峠道の舗装状態は良く保たれているが使われている様子がない。近沢トンネル竣工後の交通量はいかほどか。


旧道・近沢峠
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近沢峠の南側の道は明瞭で歩き易い。近沢峠は飛駒と作原を結ぶだけではなく、閑馬にとっても交易上重要な複合峠であったのであろう。道は地形図の破線路ではなく閑馬の谷に向かうようだ。一方、地形図上の破線路に相当するような道は存在しない。

しばらくは特筆すべきことのない退屈な尾根歩きが続く。山体はチャートから成り、豊かな森林が育つ土壌ではないようだ。雑木林のほぼすべてが伐採されて以降かなりの年月を経ているはずだが、太い樹木は見られない。

499mピーク北東標高450付近からの北側の光景(岳ノ山〜大鳥屋山、遠くに尾出山)
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513.8mピークには「栃木の山紀行」の山名板の他にちっこいかまぼこ板が2枚あったように記憶している。眺望が得られないのであまり印象に残らない場所だ。

513.8mピーク
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この辺りの稜線上には赤チャートが目立つ。奥武蔵や秩父で見られるものと同じだ。変成なしで赤色の層がくっきりとしている石があったのだが、サンプル採取できず残念。今度山に行くときはトンカチ持っていこうか。

松坂と稲村の間の破線路に気付かず通過。その次の鞍部で初めて岩場を意識する。直登不可能で尾根西側に回り込んでから這い上がる。尾根を北上する場合はやや危険な場所。


層状チャート
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北側の眺めはまあまあ。

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東北東に移動する区間からこれから辿らんとする岩稜帯の様子が窺える。岩稜帯の核心部の顕著なピークは3つで、登りで難易度や危険度の高い場所は無し。設置されているロープの助け無しで這い上がれる。尾根を南下する場合は最も北のピークと真ん中のピークの下りがやや危険。北上する場合はその逆で、最も南のピークの下りと真ん中のピークの下りが危険ということになるのだろう。結果的にすんなりと通過できたし眺めも悪くはないが、再訪することはないだろうな。少なからず危険性のある場所には何度も行くべきではない。

北側ピークから見る中間ピーク
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岩稜帯の最南の490m級ピークは無名ではあるが最も眺望に優れる。来た甲斐があったな。

南側
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北側(岩稜帯)
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490m級ピークから南への下りは危険個所こそ無いが勾配がきつい。尾根東側の植林と西側の雑木林の際を時々樹木の幹で制動しながら下る。その後は起伏が少なく笹がまばらに生える尾根を順調に南下して林道・金原線到着。

林道・金原線
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林道からしばし作業道を辿り、作業道終点から程なくして金原山三角点到着。山頂の風格は無し。


金原山
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近沢峠到着時点では時間的に余裕を持って尾根縦走できそうに思えたのであるが、汗をかかないことを意識して歩いているので気温が高くなるにつれてペースが落ち、さらに岩稜帯の突破に時間がかかったため、三床山までの縦走は時間的に困難になりつつあった。この先の尾根離脱ポイントの見極めが最重要課題となった。

まだ14:40。林道・金原線を歩いて下るには早すぎるし、苦手の舗装路を歩く距離が長い。よって南下続行。尾根離脱ポイントとしては325mピーク北側鞍部が最適であろう。西側(西根)に下るのが安全だが、こちらは田沼駅までの距離が長い。東側の谷に下れば田沼駅までの距離が比較的短くて済むと思われるが、谷の出口が所持していた地形図コピーの範囲外で詳細が不明。ルートを事前検討した時の記憶では、林道が谷の出口のゴルフ場内を貫通しているはず。通行できるのか不明。選択が悩ましい。

六地蔵峠東側斜面は道型こそ残っているが藪化して辿れない。

六地蔵峠
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400m級ピークには林山なる山名板と天ヶ岳方面を指し示す標があった。踏み跡が明瞭で、安全確保のためロープが張ってある場所もある。多くのハイカーが歩く比較的ポピュラーなコースのようだ。


15:45 尾根離脱候補地に到着。予定のコースを日没前に安全に確実に踏破するにはあと30分余裕が欲しいところだ。東側に開く谷の源頭部は比較的若い植林地で、林道末端まで簡単に下りられそう。この様子を見て東側に下ることを決定。時間ぎりぎりの山歩きはしない主義だ。ゴルフ場があろうが関係ない。田沼駅まで最短で抜けられる方向に開く谷に早く下って安全を確保することを最優先。掴んだ杉からバホッと花粉が煙幕のように飛び散ることがあったが、花粉症体質ではないので気にならない。伐採屑を慎重に乗り越えながらザレた斜面を下って林道終点到着。

谷沿いの林道を下ってゴルフ場末端に至った。ゲートは鍵で閉じられてはおらず中に入れた。「しめしめ、これで楽に帰れるわい。」と思ったのだが、林道を下っていくとまだゴルフ場関係者が作業中。みつかったら咎められかもと思って、面倒なことにならぬよう一旦ゴルフ場から出て北側尾根に上がってから再びゴルフ場に接近。着替えを済まして林道を辿っていくとゴルフ場末端部で別のゲートに至った。ゲートを出て程なく、左側の暗い植林地内で蠢くものが居た。目を凝らすと檻の中に大きなイノシシが一頭捕われており、こちらを意識して落ち着かない様子。どうせ道の駅「どまんなかたぬま」辺りで食われてしまうのであろうから最後に写真くらい残してやろうかと思ったが、興奮して暴れると何が起きるかわからないので自重。

数百m程度林道を進んでからおかしいと気づいた。谷を出るはずなのに谷奥に進んでいる感じだ。ゴルフ場を掲載した範囲の地形図コピーを所持していないので、勾配が緩い谷の右俣に入り込んでいることに気付かなかった。一旦尾根に上がった際、谷から出る道の分岐点を通り越したに違いない(263mピークの南側を西から東に越えたのであった。)。1q近く戻ってようやくクラブハウス方面に向かう道に入った。たいていのゴルフ場では午後5時には仕事を終える。17時30分にめでたくゴルフ場から脱出。

平地に出て右手に三床山を意識しながら舗装路を歩く。どこかに地図を置いてきてしまったため田沼駅までの道順が判らない。バイパスを南下してアリーナ田沼の辺りに至った頃にはとっぷりと日が暮れてしまった。左折して300m程度進んでから右折して佐野田沼IC方面に延々と南下。東武佐野線が東西に走っているイメージがあったのだが、実際にはほぼ南北に走っているため佐野田沼ICより南下しても線路には行き当たらない。踏切の音がかすかに聞こえたのだが車の音にかき消されて方向が判然としない。

疲労感はないものの、下山地点から苦手の舗装路を 9q歩いて足裏に肉刺が生じている。普段PCにどっぷり浸かった生活をしている一方、携帯電話への依存度は極めて低く、ガラケーの電話とメール以外使用したことが無い。GPS機能を利用して現在位置を確認しようとしたら、携帯のパスワードを要求された。そんなもの覚えてねーよ。こうなるとタクシー呼ぶしかないが、現在地が判らんとタクシーを呼べない。4車線あって車がビュンビュン走る道なのに交差点には名前が無い。田舎で最強のランドマークとなりうる「しまむら」の店舗をみつけてタクシーを呼ぼうとしていたら、ちょうど営業終了で女性店員が駐車場を閉じに出てきた。この辺りの出身ではないので田沼駅の場所を知らないとのこと。親切に他の店員にも聞いてくれたのだが、結局わからず。田沼駅はその程度の存在なのである。

ガラケーで地図を見ることは可能だから佐野田沼ICとの位置関係から田沼駅方向を推測できたはずだし、実際近くまで達していたのだが、足裏の状態が悪化してもう歩く余裕がなかった。山歩きで初めてタクシーを利用するという屈辱的な締めくくり。翌日以降の通勤時の階段の下りがつらかった。

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